光切断法と構造化光の違いとは?3D計測方式をわかりやすく解説

3D形状計測にはさまざまな方式がありますが、産業用途で広く使われている代表的な方法が 光切断法(レーザー三角測量)構造化光(Structured Light) です。

どちらも三角測量の原理を利用して対象物の高さや形状を測定する技術ですが、光の照射方法や用途には大きな違いがあります。

本記事では、それぞれの方式の原理と特徴、適した用途について解説します。


光切断法(Laser Triangulation)の原理

光切断法は、ライン状のレーザー光を対象物に照射し、その反射光をカメラで撮影することで3次元形状を取得する測定方式です。

レーザーラインを対象物に当てると、表面の高さによってラインの位置が変化します。カメラはこのラインの位置変化を検出し、三角測量の原理を使って高さ情報を計算します。この方式の特徴は、高速かつ高精度に断面形状を取得できることです。

そのため次のような産業用途で広く利用されています。

・電子部品検査
・半導体パッケージ検査
・自動車部品の寸法測定
・食品形状検査
・木材や建材検査

特に製造ライン上での インライン検査 では、光切断法が最も一般的な3D計測方式の一つとなっています。


構造化光(Structured Light)の原理

構造化光は、格子やストライプなどのパターン光を対象物に投影し、その歪みをカメラで解析することで3D形状を取得する方式です。  投影されたパターンが対象物の凹凸によって変形するため、その変形量を計算することで三次元形状を再構築することができます。

構造化光は一度に広い範囲のデータを取得できるため、次のような用途で使われることが多い技術です。

・3Dスキャナー
・文化財デジタルアーカイブ
・医療スキャン
・人体計測
・リバースエンジニアリング

広い範囲を一度に計測できるため、オフライン測定や3Dスキャン用途に適しています。


光切断法と構造化光の違い

両者の違いを簡単にまとめると次のようになります。

光切断法
・ラインレーザーを照射
・断面形状を高速測定
・高精度
・インライン検査に強い

構造化光
・パターン光を投影
・広い範囲を同時測定
・3Dスキャン用途に強い

製造ラインでの高速検査や高精度測定では、光切断法が多く採用されています。


光切断法の性能を左右する要素

光切断法の計測精度を決める重要な要素の一つが、照射するレーザーラインの品質です。特に次の要素が重要になります。

・ラインの均一性
・ラインの直線性
・光強度の安定性

ライン光の明るさが場所によって異なると、カメラ画像のコントラストが不均一になり、計測精度に影響を与える可能性があります。そのため、3D計測システムでは 均一で直線性の高いレーザーライン光源 が重要になります。

株式会社彩世の LINEMAN Standard ラインレーザーモジュール は、独自のラインビームシェイパー技術により、均一で安定したラインレーザーを生成することが可能です。これにより、光切断法を用いた3D計測装置や検査装置の性能を最大限に引き出すことができます。

LINEMAN Standard ラインレーザーモジュールの詳細はこちら

ラインレーザーの設計については技術の解説ページも参考になります。彩世のラインレーザーの最適設計やビーム整形についての製品や技術相談は、株式会社彩世までお気軽にお問い合わせください。

あわせて読みたい
ラインレーザーの均一性が3D計測精度を左右する理由 3Dスキャナーや検査装置では、レーザーラインの光強度分布が計測精度に直接影響します。 もしラインの中央と端で明るさが大きく異なる場合、カメラが取得する画像のコン...
あわせて読みたい
ラインレーザーの波長選び(405 / 450 / 520 / 635nm) 三次元計測や外観検査、光切断法などで使用されるラインレーザーでは、波長の選定が計測精度や検出安定性に大きく影響します。同じラインレーザーでも、405nm・450nm・5...
あわせて読みたい
Powellレンズとは?ラインレーザーの仕組み ラインレーザーは、レーザービームを一方向に拡げることでライン状の光を生成する光学システムです。このライン生成に広く使われている光学素子がPowellレンズです。 Po...