ひかりの本の紹介・『ひも解くひかり 身近なひかり』

光のふしぎを身近な日常から感じてみる

『ひも解くひかり 身近なひかり』は、光のふしぎや役割を身近に感じたい人におすすめの一冊です。
光のことを知ると、夜空を見上げる楽しみが増えたり、日常の照明やディスプレイの見え方に気づいたり、暮らしがちょっと豊かになります。私たちの生活に欠かせない「光」。でも、光ってただ明るくしてくれるだけではなく、科学的に見るとさまざまな面白い性質を持っています。そんな光のふしぎをやさしく解説した本が 『ひも解くひかり 身近なひかり』(著者:谷田貝豊彦さん)です。

光の基本をやさしく理解する

本書では、光の基本的な性質をわかりやすく紹介しています。
光の進み方や反射、屈折のしくみやスネルの法則など、光のふるまいについてわかりやすく身近な例を通して理解できる解説となっています。難しそうに聞こえる光学も、身近な光の働きと結びつけて説明されているので、初めて学ぶ人でも読みやすいのが特徴です。

日常の光と暮らし

街灯やLED、スマホの画面など、私たちは毎日たくさんの光に囲まれています。
人工の光は生活を便利にしてくれますが、でも多すぎる光は「光害」と呼ばれ、環境や生き物に影響を与えることも。
本書では、こうした光の影響にも触れながら、日常の中で光を意識するヒントを与えてくれます。

光の技術も身近に

光は照明だけでなく、現代の技術でも大活躍です。光ファイバーで情報をやり取りする通信、レーザーを使った精密な加工など、光の性質を知ることで、こうした技術がどんなふうに成り立っているのかも見えてきます。

【INDEXより抜粋】 ~身近な光から“科学の本質”へ~

・鏡、レンズ、望遠鏡、顕微鏡、日常の光現象を入り口に、基本原理をわかりやすく解説
 光の波とは~波面と波の方向(光線)重なり、広がり、波の反射と屈折、屈折率とスネルの法則など
・光の探究の歴史をたどる
 古代ギリシャの哲学者、ニュートン、ホイヘンス、アインシュタイン
 人類の知がどのように光を理解してきたかを物語として紹介
・現代技術につながる応用まで
 望遠鏡・顕微鏡・ホログラム・干渉計、光の干渉と回折の展開など
 レンズの球面での屈折、レンズの収差、光干渉断層計(OCT)網膜の断面とは

体裁:A5判 約170頁 定価:3,080円(本体2,800円+税) 
著者の 谷田貝豊彦さんは、光学や色彩工学の専門家。
これまでに『Pythonで学ぶ光学の基礎』や『例題で学ぶ光学入門』など、光をテーマにした本を多数執筆しています。
専門的な内容でも、一般の読者が理解しやすいように工夫して書かれているのが特徴です。