3D計測を支える光学モジュールは、いま静かに分岐点を迎えている?
2025年に入り、3D計測の現場は再び動き始めている。 EV、半導体、医療、航空といった産業で、非接触・高精度・高速という要件が標準化し、光源と 光学モジュールへの期待値がこれまで以上に高まっているためだ。 北米では自動化ラインへの導入が加速し、アジアでは微細構造計測の需要が急伸しているという。 これに伴い、各社が課題として挙げるのが“ビーム品質の安定性”と“装置の小型化”である。
特にレーザーダイオードを用いた光学モジュールは、この数年で技術トレンドが大きく変化した。 DOE に頼ったビーム形成は依然として手軽だが、波長依存性や温度変化への影響が無視できず、 均一なライン光を求める産業用途では、より安定した屈折式のアプローチが再び注目を集めている。
さらに、装置の小型化が進む中で、光学ユニット自体をコンパクトにまとめつつ、照射品質を 落とさない設計が求められている。 また、製造現場では材質やワーク形状が多様化し、フォーカサブル(可変焦点)モジュールの ニーズも高まっている。スポット径を現場条件に合わせて可変できる仕組みは、歩留まりの改善 や装置の汎用性向上につながるため、SPIE や Photonics West でも注目テーマの一つになってい るようだ。
AYASE では、早くからDOE に依存しない独自の光学技術を進化させてきた。 波長依存性の少ない安定したラインビームをさらに追求している。 また、モジュールの小型化やフォーカサブル構造についても、2026 年の Photonics West に向けて 開発を進めており、次世代の 3D 計測光学に求められる方向性に沿ったアプローチを続けている。 業界が向かう自然な流れの中で、当社もそのひとつの解として技術を磨いている。


